ポツリと呟く由羅。

その言葉に、兵は目を見開ける。


「見逃してくれるのか…?…よかった。アンタが物分かりがよくて…」


胸を撫で下ろし、安堵の表情を見せる兵。

その兵に、由羅は顔色一つ変えることなく刀を振りかざす。


「せめてもの情けだ。苦しまずに逝かせてやる」


ブシュッ…!!



血が滴り落ちる壁、床にできた血溜まり。

そこに転がる、3つの死体。