話し終えた神野くんの表情は悲しいというよりも、どこか安堵しているみたいでした。
初めて聞く神野くんの過去。涙は流れませんでした。
でも、嬉しかった。
何が嬉しかったのかって考えたら、話してくれたことが嬉しかったみたいです。
昨日の痛みがすぅって溶けて消えたんです。
でも、どうして情報屋の私に話すことが出来なくて、晴野蓬には話すことが出来るんでしょう。
よく、分かりません…。
でも、情報屋としての私は神野くんの幸せを守れたんですね。
神様だなんて言い過ぎだとしか思えませんが。
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