「それに、仕事してる洸琉は楽しそうで
そんか洸琉を見るのもすごく好きだったの。
たまにやっぱり辞めてほしいって
思ったりすることあったけど
でも仕事姿見たら辞めてほしくないって
思ってたんだ、私」





そう言ったら洸琉は少し考えてから
話し始めた。





「………そうか。
それは有り難いよ。
理解をしてくれて。
だから仕事もしやすかったし
店に連れていきやすかった。

でもな。
やっぱり辞めるよ。
どのみちいつかは
親父の会社継がなきゃならないし
それは早い方がいいし早まっただけだ。

俺は仕事よりもお前が大事だ。
応援してくれてたお前には悪いけど」





きっとここで私が言っても
洸琉は自分の考えを
変えない人なのは知ってる。





だからもう私は何も言わない。