走る理由なんてないのに。
足が勝手に動いた。
頭の中では、さっきの瑞樹の言葉がこだましてる。
なんか目の前がぼんやりする。
不意に人影が現れた。
「っきゃ!」
どんっ、と真正面からぶつかってしまった。
「いっ………」
「ごめん、光ちゃんっ!」
「結城先輩……?」
ぼんやりとしてた視界がはっきりする。
「大丈夫?」
差し伸べてくれた手を握った。
「ありがとうございます。」
「光ちゃん、急いでたけど、
用事?」
「いえ……」
「俺は光ちゃん捜してたんだ」
「え……?」
あたしは結城先輩を見上げた。
「伝えたいことがあって…」

