禁断のプロポーズ

「俺はもう気にするの、飽きた」

「飽きたとかなんとか、そういう問題ですか?」
と言ったそのとき、智久が、ん? という顔をした。

 仕事をしていたノートパソコンの画面にメール着信の知らせが入り込んできたようだった。

 横から覗くと、DNA鑑定研究所の名前が記されている。

 軽くマウスを掴んだ智久に、
「開けるんですか!?」
と思わず叫ぶと、莫迦か、という目で智久が見る。

「開けなくてどうするんだ」

 そのとき、もう一度、ウィンドウになにか現れた。

「離れろ」

「爆発するんですか?」

「莫迦か。
 そんな技術があったら、盗みたいぞ。

 一人が見たいから離れろと言ったんだ」

 今、二回、メールが着信したような、と思いながら、言われるがまま、離れる。

「外に出てましょうか?」
と言うと、

「そこまでじゃない。
 そこに立ってろ」
と言われたので、智久の真向かいに少し離れて立つ。

 智久は、気にしていないと言っていたわりには、真剣な顔で開封していた。

 そのまま、黙っている。