禁断のプロポーズ

 そして、智久の母は、
「そんなこと調べるなんて無粋ね」
と言った。

 いや、無粋って……。

「私には関係ないわ。

 どっちの子だったとしても、智久は私の子だから」

 いや、まあ、そりゃそうですね、と思った。

「あの人は私を押し付けられたんじゃないのよ。

 私を選んでくれたの。

 ……彼は、他にも好きな人が居たようだから」

 そう小さく言った。

 彼というのは、社長のことのようだった。

 サンプルの採取は簡単に出来るので、結局、智久も一緒に病院で済ませた。

 後はもう神のみぞ知るという感じだが。

 まあ、科学の力になど頼らずとも、智久の母親は真実を知っているのかもしれないが。

 己の口で言うのは嫌なのかもしれないなと思った。

「結果か。
 メールで来ると思うが」

「メール!?

 私たちの運命がそんな軽いものに!?」