禁断のプロポーズ

「だって、水沢さんって、チャラそうに見えて、クールなのにっ」

 そう叫んだ未咲に克己は、
「……君はほんとに」
 夏目のしつけがなってないねえ、と言い出す。

「困ったわんこだね。
 そういった話は、さらりと流してよ」

「でも、水沢さんが好きになる人って、素敵な人なんでしょうね」

 好みがうるさそうだから、と思って言うと、

「君が……」
と言いかけ、克己はやめた。

「それにしても、平山さんも、未咲ちゃんと一緒だと女子高生のようにかしましいよね」

 そう言われ、桜は赤くなり、
「そんなことないですよ」
と否定する。

「料理教えてあげようか、平山さん」

「えっ、いいですっ」

「君の好きな人は自分では料理しないと思うよ」

 桜がどきりとした顔をした。

 この人、本当になんでもお見通しなのか、カマをかけているのか。

 智久も作らないこともないんだが、と思っていた。

 ピラフとかピラフとかピラフとか。

 あれはあれで、こだわりすぎてうるさいからな、と思っていた。