放課後の教室。

ひとり残って本を読んでいた僕は、ため息を吐きながらそっと栞を挟みこんだ。



好きな作家の新作ミステリー。

楽しみにしていたはずのそれに集中できずにいるのは、2日前のこと。

金原さんが僕に言ってきたことが原因だった。