そう、なんと最近、練習のあとは一緒に帰ることが習慣になっているんだ。



初めの頃は教室の鍵を職員室に返却する際の時間差で気づいていなかったけど、方向は途中まで同じだということが発覚して。

それ以来、肩を並べて帰る日々が始まった。



週に3回。

月曜日・水曜日・金曜日は、身悶えしてしまいそうなほど嬉しい日なんだ。



以前よりずっと自然に話しかけられる関係にどきどきして、どうしようもなく心が弾む。



僕、こんなに幸せでいいのかな。



なんてことない会話に喜びを感じながら学校を出る。

あっという間にいつものわかれ道。



それは、短い距離が自分の感情でより短く感じてしまっているから。



それでも落胆を隠して「また明日」と声をかけたのに。



「あ、今日はあたしもそっちから帰るー!」

「へ?」



そんな気の抜けたような返事をしてしまう彼女の発言。