「莉茉、行くぞ。」 「…うん。」 私の肩を抱いた暁に促されて、恐怖心と戦いながら足を進める。 「……お疲れ様です、先代。」 「「お疲れ様です。」」 近付いた私達に頭を下げた叶くんの後に、全員がそれに倣った。 先代? 誰の事だろう? 「どうした、莉茉?」 思わず首を傾げる私の顔を、暁が覗き込んだ。