「――――莉茉?」 上品な女性と楽しそうに談笑する莉茉をまじまじと見つめる。 本当にあの子なのか一瞬、分からなかった。 それほどに垢抜けた服装に、明るい笑顔。 余りの信じられなさに自分の目を疑ったぐらい、その変化が著しかった。 「っ、何であの子がっ!」 追い詰めたのに…。 徹底的に容赦なく。 天野叶を使って、奈落の底に叩き落としてやったのにっ! 唇を噛み締めて、踵を返した。