「っ、」 「莉茉。」 震える私の指を、暁の大きな手が包み込む。 「大丈夫だ、莉茉。」 絡まる暁の手に力が入る。 「っ、うん。」 「俺はお前を捨てたり、要らないなんて何があったとしても言わねぇ。」 決して私から逸らされる事のない暁の瞳。 「うん、信じる。」 人は簡単に裏切るもの。