この街で守られていた事も知らず、ぬるま湯に浸かっていた私は、本当にバカだった。 少しの油断が、命取りだったのに。 「ねぇ、聞いてる?」 ナンパ男が、私の顔を除き込んでくる。 「…、」 はっと、男に焦点を合わせればニヤニヤと笑みを浮かべていた。 …何? 怪訝に男を見上げていれば、いきなり強引に腕を引っ張られて立たされる。 「っっ、いっ!!」 あまりの強い痛みに、私の顔が歪んだ。