「襲ってほしいわけないでしょ!」



誰があんたなんかに。と、睨みつけていると、ケータイが軽快な音を立てて鳴った。

…あ、これあたしのケータイの着信音。
キョロキョロ見回すと北斗があたしのもとにケータイを持ってきてくれた。



「ありがと!」

「おー」



ロック画面を開くとそこには『委員長』の文字。



「もしもし」

「もしもし七瀬さん?」

「うん。どうしたの?」

「どうしたのってもしかして今日のクラス会やること忘れてた…?」



クラス会…くらすかい…。



「あー!!!」

「…やっぱり忘れてると思ったよ」

「ごめん!今から行くね!!」

「転んだりしないように気をつけて来るんだよ」

「子供じゃないんだから大丈夫です!」




通話を切り、急いで自分の部屋に戻る。


クラス会って言っても、今日はプール行って遊ぶって言ってなかったっけ?


水着はこの前買ったのがあるから大丈夫。
水にも濡れていいようにビニールバッグにしよう。
服は着替えやすいように白のシフォンワンピース。


髪は北斗に誕生日にもらったバレッタで緩く留める。



鏡の中に映る自分を見る。



「んー…馬子にも衣装的な?」



服は可愛いけど、あたし自身が可愛くないからな…。



まぁいいや!