君に声届くまで。



「頑張らなくたって、いい。希望ちゃんは、希望ちゃんだから。だから、私と、友達を、友達の意味を、探そう…?」



なぜだか、涙が溢れて止まらなかった。
初めて、泣いた気がした。


頑張らなくていいよ。
誰かに、そう言ってもらいたかった。

あたしは、あたしだから。
誰かに、認めて欲しかった。


あたしは、傍に支えてくれる人がほしかった。


気づいていた。

あたしが自殺に選んだリストカットは致死率が低い。

それを敢えて選んだのは、
にこっちが、いたからなんだ。


にこっちの笑顔が、態度が、
あたしの心を、知らず知らずの間に溶かしてくれていた。


心のどこかで、
生きたいと願った。

生きる意味を、くれた。
人生、捨てたもんじゃない。

あたしも、にこっちと、
友達になれるのだろうか?


「希望ちゃん、一緒に、帰ろ」


にこっちの背中に手を回した。
子供のように泣きじゃくった。

無機質だったあたしに、
神様が唯一くれた友達の存在。


「こちらこそ…よろしく…にこっち……」