君に声届くまで。



「私、芹沢虹心!あなたは?」


彼女は、まるで向日葵を思わせる笑顔で、後ろの席に座るあたしに話しかけてきた。


「成宮希望」


中学の転校したての時がそうだった。

みんなあたしに話しかけてきたけれど、
あたしが他人に興味がないことを知ると、離れて行った。


けれど、にこっちは違った。


「希望ちゃん、次移動だよ!一緒に行こう?」


いくらあたしが冷たく接しても、
いつも危なっかしい足取りでついて来る。


いつしか、あたしの隣には、
いつもにこっちが居るようになっていた。

初めて、他人に興味が湧いた。
もっと、知りたいと思った。


「芹沢さん、今日日直だけど日誌書いたの?」


あたしの方から話しかけることも増えてきた。
彼女は、あたしのことを良く分かってくれた。
分かろうとしてくれた。


けれど、1つだけ。



あたしが自殺の計画を立てていることを、気づいてはくれなかった。