君に声届くまで。



「はぁ……はぁ……もう…無理……」


「ちょっとにこっち、たかが100mだよ?」


体育の時間、
100mの計測でへばる私を希望が大爆笑する。

そりゃぁ…運動が出来る人に、
私の100mの大変さなんて分からないよぉ…。



「芹沢さん、19秒25。成宮さん、13秒43」


計測係の子が、私達にタイムを教えてくれる。


「希望速いぃー!」


私は希望を見上げる。
爽快な顔をして、えへへと笑っている。

私だって去年よりは速くなってるのに、希望はまた更に速くなってるし…。


「運動だけはできんのよね〜」


「勉強だって出来るくせに……」


希望、本当に凄いな…。
勉強も運動も出来るなんて。

しかも、顔だって美人だし、
髪だって綺麗だし、身長だって高いし…。


あぁ!もう!ずるいよ!!!


「じゃあ女子、男子と交代で高跳び行くよ〜」



先生が声をかけたので、私達はぞろぞろと高跳びの場所へと移動し始める。



その時、ふと希望が声を上げた。