「おっはよー!にこっちー!…と、瞬君」


「おはよー!希望〜」


「はよ。なんでちょっと残念そうなんだよ」


「あはは、今日も相変わらずだるそうだね〜」


私より少し遅く登校してくる希望。
希望は今日も整えられた金に近い茶髪をかきあげる。


耳にはピアスをつけているし、
こんなにチャラいのに頭が良くて、
運動もできるなんて…。

希望、恐ろしい……。


「今日1限目から体育だぜ?」


瞬が、後ろの黒板の時間割を見ながら愚痴をこぼす。


「体育祭に向けての計測だって〜。2人とも運動できるからいいじゃん!私も運動できたらなぁ〜」


私の言葉に、
瞬と希望が顔を見合わせて吹き出した。


「はは!にこっちの運動音痴っぷりは天然記念物だよ!ははっ」


「お前の運動音痴は治るもんじゃないから期待すんな」


お腹を抱えて笑う2人に、
私は頬を膨らます。


そんなに言わなくったって…!


「今日は…頑張るもん!」


「じゃあ楽しみにしてる〜」


ふふっと笑をこぼす私たち。

やっぱり、瞬と希望といることが、
本当に大好きで。

私の居場所だった。