君に声届くまで。



「おい、大丈夫か?」


転んだままの虹心に声をかける。


「うん…痛い…」


俺は、虹心の脇を抱えて立たせてあげる。
その時に、虹心からシャンプーの香りがふわりとして、一瞬ドキッとした。

無意識に密着してしまったことに、
途端に恥ずかしくなる。


「っ…血出てんじゃん」


虹心の膝の辺からは、
階段で転んだからか、血が流れていた。


「ほんとだ……痛ったぁ……」


「あぁ、触んなって…。ほら、こっち」


俺は虹心の腕を引っ張って、
俺の部屋に連れ込んだ。

いや、訂正。

一緒に部屋に入った。