君に声届くまで。



「瞬は虹心の事が好きなの?」



「………は?」



食事を摂り終え、
男(少年含む)で風呂に入っていると、
唐突に了がそんなことを呟いた。



「いや、やっぱなんでもない」



了はそのまま湯船から出ようとする。



「いや、おいおい待て。そこで話終えられると思うなよ」



俺は了の腕を引っ張って湯船に連れ戻す。


了がひゃっ!?っと可愛い声をあげるので、小学生の悠汰と笑い合う。



「図星なの…?まぁ、なんでもいいけど」



「何でも良くない!ちょっと待てって!」



また湯船から這い出ようとする了を、
今度はギュッと抱きとめる。



「きっ、キモイから離せってッ!」


暴れる了を湯船に浸からせると、
俺は意を決して了に問う。


「な、なぁ、その…俺ってそんなに分かり易い…?」


俺の問に、了が口をあんぐりさせた。


「何今更…。むしろ虹心が気づかないのが怖いよ…」


やっぱりかー!!!
俺は手で顔を覆って湯船に鼻まで浸かる。

自分でも薄々気づいていた。
柊さんにはバレてるわ、
了にバレてるわ……

ってか、あの態度…
もしかしたら成宮にもバレてたりするのか……?


「ぁぁあ……無理……」


俺はのぼせそうな身体を湯船から這い出すと、脱衣所へ向かおうとした。


「瞬ちゃん、もう出るの?」


悠汰が寂しそうに声を上げた。


「あぁ。限界……」


今日は考えるべきことが沢山ありそうだ。