君に声届くまで。




『ハァ?閉じ込められた?なにそれ』



「わかんないよぉ!明君と寝てたら、図書室の扉開かなくなってて…」



『ハァ!!?寝てた!?』



瞬の声が耳を劈いて、
私はまたスマホから耳を離す。


そんな私を見て、
明君は首を傾げていた。


そりゃぁ、親に電話してると思ってるから、そんなに何度も不快な顔したらそうなるよね…。



「とにかく早く来てぇ!私、おトイレ漏れそうで」



『ッ……わぁったよ!今から行くから、明の半径3mに近づくなよ!いいな!』



「へ?なに言ってんの?あ、ちょっとまっ……!!!」



プープーと無機質な機会音が聞こえる。

切られた…。


とりあえず……
来てくれるってことだよね?

でも、なんで明君に近づいたらダメなんだろ?


私は首を傾げながら、
明君にスマホを返す。


明君は、そのまま私の手を、
ギュッと握る。



「ふぇっ」



変な声を出してしまって、
途端に恥ずかしくなる。

するする、と指が手のひらを撫でていく。

なんだ、会話かっ…


ふぅ、と脱力する。

私なに考えて……。