君に声届くまで。



友達…。

でも、
たしかに、友達って、
なんだろう…?


友達の定義ってなんだろう?




『僕は、ずっと一人の環境で育ったから。友達って、不思議だ』




「一人の…環境」




私の口から、そんな言葉が漏れる。



一人の環境。


音のない世界で、
誰も助けてくれる人がいない。

周りに人がいない。


……一体、明君は、
今までどうやって育ってきたのだろう?




『明君の』


" お父さんとお母さんは… "


そこまで打ったところで、
全文を消した。


やっぱり、
これ以上踏み込んではいけない気がした。



『明君は、今、楽しい?』



私はそんな文を作ると、
恐る恐る送る。


次の返信は、
すぐに来た。




『うん。虹心も、瞬も、成宮さんも、一緒にいてくれる。僕はそれが嬉しい』




私たちが一緒にいることが…
嬉しい。


私の顔から、
自然と笑が溢れた。




『私も、明君と一緒にいられて嬉しい。明日もたくさんお話しようね』




『うん。また明日』




私は明君からの最後の返信に既読を付けると、ゆっくりスマホの電源を切った。


明君は、不思議な人だ。

でも、どこか暖かくて、
笑顔が優しくて。

私は、
彼の心に、
もう少し踏み込んでもいいのでしょうか?