「お、お邪魔します…!」


「あらぁ、虹心ちゃん!いらっしゃい!
パパ、大変!明がガールフレンド連れて帰ってきましたよ!」


19時過ぎ、
私は明君に連れられて、芹沢宅へ足を運んでいた。


相変わらず明君とそっくりで綺麗なお母さん。

お母さんは、ぴょんぴょんと飛び跳ねながら、リビングへと駆けて行った。


”ガールフレンド”


間違いではないのだろうけど、
改めて言われるとドキドキする。


隣で、ハァ、と明君のため息が聞こえる。
はしゃぐお母さんに、呆れているようだ。


『ごめんね、母さんうるさいでしょ』



『ううん!すごく、面白いよ笑』


しばらく玄関で明君と話していると、
リビングから男性とお母さんの話し声が聞こえてきた。


「明に彼女だぁ!?何処ぞの馬の骨だそりゃあ。ブスだったら許さねぇぞ」


「まぁ、口が悪いですよ。すごく可愛いんですから、ほら行きましょ」


「あぁ、こら飯食ってんだよ」


ガチャリとリビングの扉が開いて、
中からニコニコしたお母さんと、

その後ろに、
ムスッとした顔をした、
こんがりと焼けた肌に鍛えられた筋肉がこれでもかというほどついている、
ガタイの良い男性がいた。


これが、明君の、お父さん…!?