見上げた先、
そこにはいつもの笑顔の明君がいた。


『おはよう』


手話で伝える明君を、
ただ呆然と見つめる私。

どうしよう…明君だ…。

思えば思うほど、明君を見つめる視線が震えた。


私の視線に、ん?と首を傾げる明君。

私はハッとして、
『おはよう』
と返した。

今日は、4人じゃない。
2人きりなんだと実感すると、妙にそわそわしてしまった。


『行こうか』


笑顔で言われたその言葉に、
私もコクリと頷く。


明君はいつもと変わった様子はなく、
普段通りの眠そうな表情。

意識してるのは私だけ?
そう思うと、すごく恥ずかしかった。