自室に戻って、
ぼーっと天井を仰いでいると、


ポケットに突っ込んでいたスマホが震えた。

飛んで行った思考が一瞬で戻ってくる。


画面には、明君からのLINE。


落ち込んでいた気持ちが、
とたんに舞い上がった。



私は綻ぶ顔を抑えながら、
明君のLINEを慎重に開いた。


『明日、空いてる?
もし良かったら、2人で水族館行かない?』


それは、デートのお誘いだった。

明君からの、デートのお誘い…。
で、で、で……デート…。

デート…自分で言って、
とても恥ずかしくなる。


明君と、
水族館に…。


どうしよう、
どうしよう!!


考えただけでニヤニヤが止まらない。



「と、とりあえず返信しないとだよね…」


私はゆっくりとスマホの画面に指を滑らせた。


『空いてるよ〜!水族館行きたい!』


私はスマホでニヤける口元を隠す。

初めてだ、
明君と2人きりで出かけるのは。

すると、すぐに明君から返信が来た。