君に声届くまで。



翌日から、私たちは執拗に了君に話しかけ始めた。


「了君、一緒に海行かない?」


「やだ」


「了君、一緒に夜ご飯の買い出し行こうよ!」


「無理」


「了君、一緒にお風呂入る!?」


「……」


3日も経てば、
了君は私たち(主に私)の誘いに呆れるだけだった。

むむ……手強い…。


「虹心、了と仲良くなろうとしてんのは分かるけど、あからさますぎるよ」


どうやら、了君だけでなく、
瞬も呆れているようだった。

どうしても、了君の心を開くことができない。

どうしたら、
どうしたら、了君が心を開いてくれるのだろう。

そればかり悩んで、
他の事が手に付かなかった。