君に声届くまで。



その言葉は本当だった。

虹心の幸せを願っていたはずなのに、
それは、俺が傷つかないための言い訳でしかなくて。

結局、
虹心への気持ちの整理も、けじめも中途半端で、落ち込んでいる俺がいて。



「ったく…まじカッコわりぃ」


そう漏らすと、
突然、成宮のすらりとした手が、
俺の頭に伸びてきた。

びっくりして視線を向けると、
優しい表情で、俺の頭をポンポンと撫でていた。


「カッコ悪くたっていいよ。ずっと頑張ってきたんだから」


そう笑う成宮の笑顔が、
あまりにも優しすぎて、

緩んだ気持ちの隙間から、
感情が溢れ出した。


「ずっと、見てきたよ。瞬君のこと。
いっつも、にこっちのため、にこっちのためって。
頑張りすぎちゃったんだよ。
少し、お休みしてさ。次を探そうよ」


成宮の暖かい言葉が、
崩れかけた俺の心を、
一つ一つ手ですくっていってくれる。