君に声届くまで。



「で、にこっちは浴衣何色にするつもりなの?」


希望に唐突に振られた言葉に、
ドキッとする。


"僕は水色かな…"


明君の言葉が頭の中でリピートされる。

音が出そうな程に、
ボッ!っと顔が赤くなる。


「み……水色……かな?」


そう呟くと、
希望は満足げに笑みを浮かべた。


「よーし!!じゃあ、片っ端から水色の浴衣見てこ!!」


そう言って、私の手を引っ張る希望。
私は、あっ、と声を上げた。


「ちょっと待って!希望は?希望は、どうするの?」


私だけじゃなくて、
希望だって浴衣を買うはずだ。

希望は、どうするんだろう?


私の言葉に、
希望が手を引く力を緩めた。


「あ、あたし…?あたしは……」


私に向けられていた希望の視線が、
床へと移される。


「希望?」


「あ、あたしは…紫に、しよっかな〜」


何でもないように言う希望。

私は、目を見開いた。