君に声届くまで。



『2人とも頑張ったね』


明君からLINEがきた。


『まぁな!俺達はやればできるからな』


瞬が、心なしか嬉しそうに返信をした。
ふふ、やっぱり、瞬も可愛いところあるなぁ。


『やればできるんなら、最初からやりなさいよ』


希望のツッコミに、クスッと声を漏らした。

確かに、その通りだよね。

でも、私や瞬がもし勉強が出来ていたなら、
勉強合宿なんてやらなかったと思うし、

図書室掃除で、明君と仲良くなれることもなかったかもしれない。


そう考えると、
勉強が出来なくて良かったなぁ〜、なんて。

でも、そんな事言うと、
希望が怒ると思うから、
これは私だけの秘密!!


「花火大会、楽しみだね」


そう呟いた希望に、
私は大きく頷いた。