君に声届くまで。


そして、
運命のテスト返却日。

この日に………
私の人生がかかっ────


「にっ…虹心…どうしたんだお前…」


意識が瞬の声で現実に引き戻される。

返却された私のテストを見て、
カクカクと震える瞬。


それもそのはず。

万年数学1桁代の私が、
58点もとってしまったんだから!


「えっへへ〜…花火大会行きたくて頑張っちゃった!」


ドヤ顔でピースをした私に、
希望が、でも、と付け足した。


「瞬君はどうだったの?まさか、にこっちがここまで頑張ったのに、瞬君が赤点とかないよねぇ〜?」



ニヤニヤと見上げられた瞬は、
テストを希望に差し出す。


「ったりめぇだ」


瞬の英語の点数は74点。
う〜ん…恐ろしい。

瞬も瞬で、きっとみんなで花火大会に行けるのが、
すごく楽しみなんだと思う。


毎年、杏ちゃんや悠汰君を連れて3人で行っていたから、
友達と行くのは久しぶりなんじゃないかなぁ。