君に声届くまで。



『ここ、先に分配法則をして因数分解にするとやりやすいよ』


『あっ、そっか!』


私は新しくおろしたノートに、
水色のペンでメモをして、問題を解き進めた。


「なんで?5文型って習わなかった?」


「知らねぇよそんなん」


隣で、瞬と希望が教え合っている。

なんでこうも瞬は英語だけが出来ないのだろう…。
5文型くらい、私も知ってる。


瞬と希望を見ていると、
ツンツン、と腕を明君に突かれた。


『虹心?』


『ごめん!ちょっと疲れちゃったよぉ…』


私が言うと、明君は優しく笑う。


『そうだね。少し休もうか。麦茶でも注いでくるね』


明君がそうメモに書き残すと立ち上がる。


「あっ!待って、私も行く!」


私も立ち上がる。
それに2人も反応する。


「どこいくのー?にこっち」


「明君と麦茶注いでくる!」


私は待っててくれた明君の元に駆けると、一緒に階段を下った。