空になったキミへ





 あの後、あたしはあんまり記憶がない。




 ずっと泣きっぱなしで、気づいたら寝ていた。
  




 あたしが起きたときには、もう下校時刻で




 その時には、もう白石くんはいなくて……。



 あたし、どんだけ寝てたんだろう。






 きっと……白石くんに迷惑をかけてしまった。



  
 だけど、あたしの肩には白石くんのブレザーがかかっていた。




 今日はなんかいつもよりも寒い。




 いつもブレザーを羽織ってる白石くんにとっては、



 ブレザーは必要だと思うのに……。








 なのに白石くん……。