空になったキミへ





 あっ……これ、沈黙だ。

 

 なんか、喋らなきゃ。


 えと、うーん……えーっと。


 
 _______キーンコーンカーンーン
  


 ナイスタイミング! 


 なのかは分からないけど、チャイムが鳴った。




 ん?……チャイムが鳴った?







 ……あっ!始業チャイム鳴っちゃってんじゃん!!



 えっちょっ授業始まってるんですけどー。





「白石くん、授業…始まっちゃうよ?……ていうか、もう始まってるっぽい、けど」



「……」



「…ほっほらっ。高野先生に怒られちゃうよ?罰として放課後掃除!とかになっちゃったらさ……」



「…なんで……」




「へっ?」


 突然過ぎて間抜けな声が出ちゃった。
 


 
 白石くんは……いろいろと突然過ぎ。