空になったキミへ





 磯原くんからの視線が怖い。


 でも、耐えるんだ。



 負けんなあたし。




「白石くんのこと、何も知らないでしょ?……なのに、勝手に決めつけるようなことばっかり言って……サイテーなのは磯原くんでしょ!?」 



「あっ?なに?ねぇロボットー、お前のお隣さん、どうかしちゃってるぜ?」



「……」




「……フッ。なに熱くなっちゃってんの?ていうか、女に庇われるお前、マジだっせー」


 ______パチンッ



「えっウソ」


「ちょっと、神崎さん……」


「紫花ちゃん……叩くのは」




 あ……今度は本当にやっちゃった。


 叩いてしまった、磯原くんの頬を。



「いってーなっ!何してくれてんの、マジで」



 ヤバい……火に油を注いでしまった。


 あたし、絶対にボコられる。