空になったキミへ






「……おはようございます」

 小さい声で言ってみたけど、誰も気づいてない。


 うん、そりゃあそうだよね。



 そんなことより。


 白石くん、やっぱり来てる。


 ……どうしよう。話しかけようかな?あーでも………。



 自分の席であたふたするあたし。


 完全に挙動不審。



 周りから見たら、あたしはただの変人だ。




 てかそれよりも!



 どうしましょう……って、


 白石くん……また空眺めてるし。



 朝っぱらから見るんだ……って、いつものことだけど。




 うーん……ここは話しかけたほうが良いのかなぁ?





 ………でも、白石くんこの前『やめて』って。



 今また話しかけたら、白石くんにとってただの迷惑だ。




 今日は……やめとこう。