空になったキミへ






 あたしは今、教室の前で立ち止まってる。


 白石くんと会うのに躊躇してるのだ。




 白石くんは、いつもあたしより来るのが早いから


 今あたしが行ったら、確実に白石くんに会ってしまう。



 いや、クラスメートだから会うのは当たり前なんだけど………。





 あの日、コンビニの帰りに白石くんと話した日から


 三日がたった。



 あの日は、ちょうど金曜日だったから、次の日白石くんに会わずにすんだけど


 とうとう月曜日が来てしまった………。



 でも、いつまでもここに立ち止まってるわけにはいかなし……。





「おっはー紫花ちゃん!」


 早妃ちゃんたちだ。



「……おはよう」



「どうしたの?こんなところに突っ立って」



「……ううん。別に、なんでもないよ」



「そっか」




 よし、入ろう。