たくさんの星が空に輝く中、あたしは呆然としながら歩いていた。
肌寒い風が、あたしを突き抜ける。
……よく分からない。
白石くんの言っていた言葉の意味が。
『……今僕なんかに関わったら………キミが悲しくなるだけ』
どうして……どうしてあたしが悲しくなるの?
あたしは逆に、白石くんに無視されるほうが悲しいよ………。
なんか、もうよく分かんなくなってきた。
せっかく白石くんと話ができた。
進歩したって思ったのに………話せた、やった!って…喜ぶ場面なはずなのに………。
喜べないのはなんで?
『身近な人が死んだら……悲しい?』
『それが…クラスメート、でも?』
もう、ますます白石くんが分かんないよ。
あたしは、歩くペースを速めて家に向かった。