空になったキミへ





 毎日毎日、白石くんに話しかけてるあたしの様子に


 早妃ちゃんとみなみちゃんは、とても驚いていた。





「紫花ちゃんなんか積極的~」


「へっ?」


「もしかして、白石くんが好き、なの?」


「……えっ!?」




 あたしが、白石くんをす、好き!?


 そんなわけないよね?




 まだ会って一ヶ月もたってないし、


 まともに話した時ないし……。




「しかも!白石くんが転校してきてから、なんか紫花ちゃん、変わった!明るくなったよね!?」


「そうそう!白石くんに振り向いて欲しくて、一生懸命話しかける紫花ちゃん超かわいいし」


「“振り向いて欲しい”じゃなくて“話しをして欲しい”っていう気持ちだよ、あたしは」



 2人とも、勘違いしてるよ。




「まぁまぁ、素直になって!」


「素直って……」


「頑張って!」


「……う、うん?」




 なんか、二人に大変な勘違いされてるようだけど……あたしって、そんなに変わったのかな?




 うーんでも、確実に前のあたしとは違うな。


 早妃ちゃんたちと話すのも、なんか前よりも楽っていうか。




 これって、白石くんとなんか関係してるのかな?