空になったキミへ





 あたしは、何度も話しかけた。







 それでわかったことがある。




 白石くんは体育の授業のときに、授業を休んで保健室にいる、とか。




 今は6月。みんなはもう制服が長袖から半袖に変わってるけど



 白石くんはまだ長袖で、ブレザーを羽織ってる、とか。




 あと、結構欠席率が多いこと。



 理由は……特に聞いてないけど。






 まぁでも、話しかけてるうちに白石くんのことをたくさん知れた気がする。





 例え無視されてても、どれだけ相手にしてもらえなくても、


 諦めずに話しかけるって決めたから。



 なんて、あたしってこんなに熱血だったっけ?




 でも、それだけ真剣なの。





 
 あたし、いつかは……いつかは絶対!


 白石くんから話しかけてくれると思うんだよね。




 それが、明日なのかも知れない。


 明後日なのかも知れないし、明明後日なのかも知れない。



 もしかしたら……今日だったりするかも知れない。






 だからあたしは、白石くんが話しかけてくれるまで



 絶対に、絶対に諦めない。