だけど、そんな不安をよそに、手術日当日を迎えてしまった。



大河さんはもちろん、高島さんにお父さん、パパ、ママと一時的に来たタマキさん。



そしてあたしの大好きな春乃



どうやらみんな心配で来てくれて。



この病院で特別待遇のあたしの立派な病室で励ましてくれた。



「頑張るのよ、ナナちゃん」

「孫とか…どうしよう、パパにやけちゃうよ〜」



みんな浮かれてるけど、あたしはもう心臓が飛び出そうなくらいドキドキしてる。



手術室へ向かう途中、大河さんに手を握られた。




「大丈夫だ。不安そうな顔するな。楽しみにしてるから」

「もし、あたしが死んだら、子供たちのことよろしくね?」

「バカか。死ぬわけないだろ。待ってるよ、お前のこと」



そう言って頭にチュッとキス。



看護師さんの顔が真っ赤ですが…。



でも、元気でたよ。



「頑張る」

「おぅ、行ってこい」



手術は怖いけど、ちゃんと戻ってくるからね。