頭の上にある耳がカワイイのなんのって。



スゲーよ、可愛すぎて妖に見えない。



妖精がいる、妖精が。



「ん?大河さんだっ‼︎」



俺の気配に気付いたナナが手を止めて満面の笑み。



やっばいカワイイ…。



「どうしたの?休憩?」

「ん、書類が届くまで進まなくてな」

「あたしも休憩する〜‼︎」


作業していた物を丁寧に片付けたナナは、座る俺の膝の上。



首にギュッと抱きつかれて、背中を撫でると笑って頬にチュッと…。



なんつーカワイイことしてくれてんだ…。



「疲れねぇか?」

「うん、楽しくてつい時間忘れちゃう」

「そうか」



無意識にナナの腹に手をかざす。



癖のようになってるこの仕草が、ナナに嬉しいらしくて。



「苦しくねぇ?」

「着物だけど、雫ちゃんがうまいこと着付けしてくれるんだよ。全然苦しくない」

「ならよかった。散歩でも行くか」

「行く〜‼︎」



気分転換でもしなきゃ、襲ってしまいそうだ…。