頭と耳を撫でられ、深い眠りにつく。



大河さんの体温を感じながら、あったかい夢。



自然と目が覚めたら、大河さんはすでに着替えていて。



「寝過ごした…」

「妊婦は眠いんだろ?」

「うん、まだ寝てたい…」



大河さんと寝たい…。



でも、朝ごはんの時間。



チュッと頭の上の耳にキスをされ、くすぐったくて目が覚めて。



やってきた雫ちゃんに着付けてもらった今日の着物は、水色。



「かんざし、カワイイね〜」

「奥方様のお着物に合わせてみました」

「器用だよね、雫ちゃん。あたしもなにかやろうかな?」

「では、生まれてくる若様たちに産着を縫うのはどうでしょう」

「できるかな〜…。服なんて作ったことないもんな〜…」

「裁縫は月が得意ですよ」



雫ちゃんの双子の片割れ、月ちゃんに教えてもらうことにした。



だってさ、大河さんがお仕事だと、あたしってヒマじゃん?



なにか趣味のひとつでもあったらいいかなって。