狐と嫁と溺愛と

タマキさんとのこと、キズをえぐってしまっただろうか…。



「この際男にでも走ればいいんじゃね?」

「黙れよ、バカ鬼」

「俺は人の気持ちがわからないアホな龍と違って、優しいんでね」

「うざっ」



志鬼くんとの仲は険悪なままだけど、ケンカするわけでもないし。



どうにかならないかな、龍之介くん。



家に帰って、リビングに行くとシェリルと春乃と大河さんがいた。



「春乃っ‼︎」

「連絡くれたのに返さなくてごめんね〜。シェリルといたから」

「えっ、その荷物何?」

「シェリルが帰国するって言うから、ちょっとついて行こうかと思って。1週間くらい旅行してきまぁす」



その準備で忙しかったとかで…。



春乃、本気なの…?



「俺は空港までシェリルを送りに行くけど、ナナはどうする?」

「あたしもっ、行く…」

「車だぞ?酔うだろ」

「でもっ、春乃とお別れ…」

「大丈夫だよ、シェリルはこう見えて一国の主だから。警備も厳重だし、春乃ちゃんになにか起こるってことはない」



一国の主?