狐と嫁と溺愛と

そして、大河さんが出張から戻る前に、あたしは病院へ。



「大きくなってる‼︎」

「みんな元気ね。問題なし。なにか変わったことはあります?」

「大河さんがあたしの力を喰べられなくなってしまって…」

「この子たちが全部喰べちゃってるんでしょうね」

「あと、あたし、妖が見えるんです、たまにですけど」

「妊娠の影響でしょうけど…今のナナさんは人というより妖に近い存在。出産すれば、元に戻る…かしらね?前例がなくて」

「元に戻らないなんて、あるんですか⁉︎」



妖になるのに生き死には関係ないと。



今はお腹の中の3人のせいで、あたしはほとんど妖のような存在らしい。



「なんの妖⁉︎」

「それは妖狐でしょう。お腹の中のチビちゃん達も妖狐ですもの」

「そっか…」

「人に未練でもおありですか?」

「それは全くないですね。むしろ、あたしだけ仲間はずれなんで、いっそ妖になりたいとすら思いますから」

「その気持ちで、本当になってしまうわよ?本物の妖に」



人か妖か…。