狐と嫁と溺愛と

親を人間に殺されてるって、前に大河さんが言ってた。



「ごめん、今のなかったことに…」

「いいの。銀もナナ様みたいに誰かに大事にされたいって、そう思ってるし。女の子なんだな〜って、実感するよ」



フワッと笑った秋銀ちゃんは、本当に可愛くて抱きしめたくなっちゃう。



秋銀ちゃんにもいい人が見つかればいいけど…。



「ナナ様、当主様から連絡があり、本日はこちらで夕食を召し上がるそうですよ」

「帰ってくるの⁉︎やった‼︎」

「嬉しそうですね。相思相愛、羨ましいです」



高島さんの恋も実ればいいのに。



あっ、いいこと思いついちゃった。



『今日帰るなら、千尋さんも一緒にご飯食べようよ。たまには労わってあげなきゃ』



そう大河さんに送ったメッセージ。



『千尋になんか変な感情でも…?』



誤解されたよ、絶対。



そういう意味じゃないのに…。



高島さんのためだなんて、言えないしな…。