狐と嫁と溺愛と

フッと笑った大河さんは、一瞬で頭の上に耳を出した。



黄色いのを想像してたのに…白いじゃないか。



「触っていい…?」

「いいけど…怖くないわけ?」

「あっ、不思議と…」



怖くない。



それがなんでなのかわからないけど、不思議とこの事実を受け入れてる気がする。



遠慮がちに触った耳は、フワフワで気持ちいい。



なぁっ⁉︎



「し、尻尾もあるの⁉︎」

「今は出さない。むしろ出せない。こんな窮屈な服着てたら、苦しいから」

「尻尾…」

「それは今度。で、他に聞きたいことは?」



聞いていいのかな?



ショック受けるかな?



でも、聞いておかないといけない気がする。



「あたしは…大河さんから見たら…食べ物…ですか?」

「ん?ん〜…。母親がどんな人か、覚えてる?」

「全く覚えてない…」

「ナナちゃんのお母さんはね、数千年に一度、下界に降りてくる神様なんだよ」



は…?