狐と嫁と溺愛と

あたしを抱きかかえた大河さんは、背中をトントンと叩いてくれる。



心臓の音、優しい手、大河さんの匂い。



頭に落ちる唇の感じ、安心できる声…。



「苦しいな…」



治らない過呼吸に、不安はどんどん膨らむのに。



このまま死んでもいいかもしれないと、本気で思ったりして。



「ゆっくり吸って、長く吐きだせ」



大河さんに言われたようにやってみるけど、なかなか難しくて。



手がしびれてきた。



怖い、これ、怖い…。



「蘭月、向こう向いておけ」

「は、はいっ‼︎」



大河さんが寝間着の腰紐を解き、久しぶりに痣に触れられた。



ジワッと暖かく、気持ちいい…。



「少しだけだ。気持ちいいだろう?」



なんでこの人はこんなに落ちつおて対処できるのかな…。



「んっ〜…」

「そんな声聞かせてやるな。蘭月がお前に欲情したらどうする?」

「んはっ…や…。もう、や…」



もう流し込まないで…。