狐と嫁と溺愛と

今回の揉め事の当事者は天狗と狐。



話を進めるのは椿さん。



「アズマ、今回のことでなにか言いたいことは?」

「全面的に俺が悪い」

「そう、で、どうするの?隣の奥さんでも差し出す?」

「いや…それは…」

「お前がやったことの代償だろうが。それで返り討ちにされたとか、残念すぎて笑えないわね」

「狐の奥方を傷つけたことは…深く謝罪する…」



なになに?



どんな話なの⁉︎



奥さん、関係あるの?



「私はどこへでも行きます。アズマがやったことは私にも責任がありますので。この首でアズマの謝罪が受け入れられるなら、どうぞ持ってってください」



口を開いたアズマの奥さんからは悲しい言葉。



旦那のために、そこまでの覚悟…。



「アズマより奥方の方が肝が座ってんじゃねえか?」



龍のご当主は楽しそうに笑った。



アズマの奥さん、キレイな人…。



静かそうで、でも芯は強い。