狐と嫁と溺愛と

強い力で噛んでも、ナナは痛いとは言わない。



あぁ、このまま噛みちぎって俺の一部にしてしまいたい…。



人を喰う妖の気持ちが、痛いほどわかる。



「いっ…」

「あっ、ごめ…」



本気でやってしまうとこだった…。



血がにじむ脇腹の噛み跡。



そこを舐めると、甘い声を出す。



「痛い…けど…気持ちいい…」



なんてエロいこと言ってんだ。



止まらなくなるからやめて欲しい。



誰にも見せたくない。



ナナを部屋に閉じ込めて、俺が死ぬまで世話して。



誰にも会わせず、俺しか視界に入れない。



そんな歪んだ理想は胸にしまい、快楽しか与えない。



流れ込んでくるナナの力は苦しいくらい。



暴れたい衝動にかられるけど、それを我慢してナナに溺れる。



「も、ムリっ‼︎」

「まだまだ平気でしょ?気持ち良くしてあげるよ?」

「くっ…あっ…」



痣に妖力を流したら意識が飛んでしまったらしい。