20大河視点



俺の奥さんはカワイイ。



初めてみた時は人間のガキ。



それしか思わなかったが、今ではどんな妖や人間よりもカワイイ。



クリクリの目は色素が薄く、元から茶色い。



長いストレートの髪も真っ黒ではなくて、陽に透けるとキレイな茶色。



そして小さくてピンク色の唇は俺を壊してしまう。



顔の中でいちばん、この唇が好きかもしれない。



明け方、まだ眠ってるナナの唇を指でなぞれば少し笑ったように口角を上げる。



キスがしたい。



「んっ…大河さん…?おはよう…」



寝起きでもカワイイ…。



なにも着てないナナの体を抱きしめ、背中をさする。



こんなに愛おしい生き物は他にいない。



「大河さん?」

「仕事行かないでこうしてる」

「いいね、それ。でも、そのうち千尋さんがマシンガントークで責めにやってくるよ」

「そうだよな…」

「起きるから…腕離して?」



閉じ込めておきたい…。